生物実験199「キノコの世界」
授業について
「菌類・細菌類」の学習は中学校3年生で学習する内容です。キノコは,我々の食生活を支えるだけでなく,自然界における分解者として重要な役割を担っています。しかし,その生態については,まだまだ未知の部分が多くあります。本授業では,キノコの中でもシイタケとマイタケを題材とし,キノコの生態や分解者としてのはたらきを学びます。
実験の内容
キノコは,どんな生物で,どんな生活をしているのか。キノコは世界中で何種類存在しているのか。観察や実験をとおしてキノコに関する疑問を少しずつ紐解いていきます。私たちが日常生活で出会うキノコは,ごく一部でしかありません。そんなキノコの世界をのぞいてみましょう。
実験1:胞子紋を作製し,その模様を調べよう
- キノコはどのようにして分類するのでしょう。形や色,においのほか,胞子紋で調べることができます。シイタケの胞子紋(注1)を作製し,どのような模様ができるか観察します。
(注1)胞子紋とは,キノコの胞子によってできる模様のこと。
<胞子紋作成のようす>
観察1:胞子が飛ぶようすを観察しよう
- 胞子は,どのように飛ぶのでしょうか。シイタケの胞子が飛ぶようすを観察します。胞子が飛ぶようすからキノコの傘の役割について考えます。また,様々なキノコの胞子の放出方法を学習します。
<胞子観察のようす>
観察2:マイクロスコープで観察しよう
- キノコの表面やひだのようす,柄の内部などどうなっているのでしょう。マイクロスコープを使って,詳しく観察します。
- 観察した結果から,キノコの本体が何かを学習します。また,キノコの生活史を提示し,有機物を分解して栄養を得ていることを学習します。
<マイクロスコープで観察するようす>
実験2:分解者としてのはたらきを調べよう
- キノコは,本当に有機物を分解することができるのでしょうか。マイタケによってゼラチンが分解されるかどうか,定量的な実験をとおして明らかにします。
- まとめとして,キノコをはじめとする菌類の自然界での役割について考えます。
<測定のようす>